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BOTTEGA VENETA|ボッテガ・ヴェネタトーマス・マイヤーのアカデミックな挑戦!

  • BOTTEGA VENETA|ボッテガ・ヴェネタ

    トーマス・マイヤーのアカデミックな挑戦!

     2009年10月26日東京。ボッテガ・ヴェネタのクリエイティブ・ディレクター、トーマス・マイヤー氏が来日し、彼みずから記者たちの前で、あるプロジェクトにかんする発表をおこなった――エキサイティングかつアカデミック、ブランド初の試みであるプロジェクトの全貌とは? 
    世代を感じるパワーと、伝統工芸と。
     「今日は、とてもエキサイティングな1日を過ごしてきたよ」。記者たちの前に姿をあらわすなりボッテガ・ヴェネタのクリエイティブ・ディレクターであるトーマス・マイヤー氏はこう語りはじめた。彼自身、来日するのは2年ぶり。その彼が自ら記者たちの前で話をするという、何か大きなプロジェクトを予感させる空気で会見はスタートした。

    そのプロジェクトが何であるかというと――世界的にも有名な東京大学、その大学院・工学系研究科で建築学を専門とする千葉 学氏のゼミとパートナーシップを結び、学生を対象としたデザインコンペティションをおこなうというもの。しかも優秀作品3点は2010年4月、ミラノ・サローネ国際家具見本市にて、ボッテガ・ヴェネタの新本社でおこなわれるプレゼンテーションに展示されるというのだ。

    教育機関とコラボレーションするという、ボッテガ・ヴェネタとしてもまったく新しい試み。果たして、トーマス・マイヤー氏はどのようにこの構想を膨らませていったのだろうか。

    「私自身、自分が頑張ってきたということもあるけれど、たくさんのチャンスにも恵まれてきた。これからは若いひとたちにもチャンスを与えていきたい。次世代のクリエイターを支援してくということは、私や私と同年代のデザイナーたちのミッションでもあるんだ」

    つねづねそう考えてきたトーマス・マイヤー氏は、東京大学の千葉学氏と知り合うことで、今回のコラボレーションを実現するにいたった。

    なぜ、東京大学なのだろうか。ひとつは、東京大学が丹下健三氏、磯崎新氏、黒川紀章氏、伊東豊雄氏、隅研吾氏など多くの素晴らしい建築家たちを輩出している学校であること。そして世界的にも知られている、一流の研究機関であるということだ。

     

    日本発信のデザインとイタリアの伝統的な職人技とのコラボレーション
     さて、それがどのようにスタートしたかというと――まず数週間前、今回のコンペティションに参加する学生たちにお題が出された。それは「座っている人に対する何らかの機能性を持った家具を1点デザインすること」。しかも最高の品質や時代を超越するデザイン、職人の手による技巧を尽くした物作りというボッテガ・ヴェネタの伝統を踏まえたものであることが前提だ。

    コンペに参加する学生たちにかんしてトーマス・マイヤー氏は語る。

    「千葉氏ゼミの学生は日本、イラン、イタリア、スペイン……ととても国際色豊かであり、それぞれが自身のバックグラウンドを色濃く反映させた作品を打ち出してきた。今回は全部で18名の学生がコンペに参加しているが、12月18日には優秀者を3名に絞り、彼らのデザインしたものをイタリア・ヴィチェンツァにあるボッテガ・ヴェネタの工房で実際のプロダクトにする予定。日本のデザインとイタリアの職人技とのコラボレーション、これが今回のおもしろいところだと思うんだ」

    また、この作品が発表される2010年4月のミラノ・サローネ国際家具見本市では、『カーサ ブルータス』編集長、亀井誠一氏と共同で企画・監督した日本工芸品の展示も予定しているという。

    「私自身、何度か来日して、日本の素晴らしい伝統工芸を目の当たりにする機会が今までたくさんあった。日本に限らずだけれども、伝統工芸を後世に伝えること、これも私のミッションだと思っている」

    さて、どのような作品が、次のミラノ・サローネ国際見本市に登場するのか――それがかなりエキサイティングなものとなることは、まちがいないようである。